iPod ドックコネクタを作ってみた(その2)
工作
準備で用意した部品を使って、ドックコネクタを作成していきます。
1.ドックコネクタとステレオミニジャックの準備
ドックコネクタ部品を横から見た断面はくさび型になっており、広くなった側にケーブルを取り付けるための穴が開いています。そこにステレオミニジャックを取り付ける訳ですが、そのままでは入りませんので双方を削ります。このあたりは説明が難しいのですが、しょせん樹脂なので100均ヤスリで現物あわせしながら削っていきます。
2.抵抗と結線の準備
加工前
加工後
ドックコネクタは30PINで、私が入手できたものはピンの間隔が狭く、半田付けは難しそうでした。そこで熱収縮チューブによる結線を前提に、不要なピンの除去を行います。この作業を間違うとコネクタをひとつ余計に消費してしまうので慎重な作業が必要になります。
iPodの操作面を上して手のひらに載せて、手前側から見たときにドックコネクタの左端が1番ピンになります。そのときのピンアサインと結線は以下のようになります。今回使うピンは6本です。詳しい内容は検索すると色々と出てきます。
11,15,21ピンの接続の様子
すべて接続した様子
2:GND → ステレオミニプラグのGND
3:音声出力(右) → ステレオミニプラグのR
4:音声出力(左) → ステレオミニプラグのL
11:? → 15ピンへ直結
15:? → 21ピンへ68kΩの抵抗を介して結線
21:? → (15、21ピン)
結線はすべて熱収縮チューブで行いました。適当な長さに切ってライターであぶると、チューブが縮んでくれるため結線が可能です。コネクタピンへの接続は、リード線に収縮チューブを付けた状態で先にあぶり、チューブを縮めた状態コネクタに差し込むと上手くいきます。あぶり方ですが、ライターにまず火をつけ、それから熱したい部分に近づけるようにするのがコツのようです。
3.動作確認
結線が終わったら、動作確認をします。iPodに差し込んで、アンプ等につなぎます。ヘッドホンでもよいですが、かなり音が大きいので、耳に負担がかかると思います。また、iPodの音量調整は効きませんので注意します。左右のスピーカーからキチンと音が出ないなどの症状があった場合は、結線の状態(間違いや接触具合)を確認します。
私はiPod with ColorDisplayという2005年頃のモデルと、iPod touch(4G)を持っています。前者は、11〜21の結線なし(抵抗も使わない)で利用することが可能なことを確認しています。
利用
私は今回、自宅にある各iPodにひとつずつ計3ヶこのコネクタを作成しました。その1で写真を載せた白色のコネクタは11〜21ピンの結線がなく、iPod with ColorDisplay専用です。いずれもコンポのLINEINから力強い音を出してくれます。市販品は安くても2000円程度するようですので、部品代だけで考えると400円でお釣りが来る今回の自作は、満足度が高いものになりました。
展望
まずは充電機能を何とか考えたいところです。